2026年8月21日

「ここは設備が整っていてすごいですね。」
インプラント治療を当院で行った方からたまにこのようなことを言われます。では、インプラント治療をする際に最新の設備は必要なのでしょうか。またどのようなメリットがあるのでしょうか。
結論から言うと私は「インプラント治療に最新設備はあったほうが良い」と思っています。
サージカルステントと呼ばれるマウスピースの活用がインプラント治療の精度を向上させます。
本日は
①サージカルステントとは?
②最新機器を用いたサージカルステントの作り方
について解説します。
①サージカルステントとは?

サージカルステントとは、インプラントを埋め込む位置や方向を事前に計画し、その計画に沿って手術を行うためのガイドです。
インプラント治療では、単に「歯がない場所にインプラントを入れればよい」というわけではありません。
顎の骨の状態や、周囲の歯、神経などを考慮しながら、どこに、どの角度でインプラントを埋め込むかを検討する必要があります。
②最新機器を用いたサージカルステントのつくりかた

まずは口腔内スキャナーを用いて歯型をとります。

そうするとこのような立体の口の中のデータをとることができます。
ここにインプラントを埋入しようと思った時、歯肉の中の骨がどのような形態をしているかが非常に重要です。

そこでCT写真をとります。CTの骨のデータと、先ほどの口の中のデータを専用ソフト上で重ねます。
これによって、最初の口の中の立体データだけではわからなかった骨の状態がわかるようになります。イメージとしては歯肉の中の骨が透けてみえるイメージです!
ここからコンピューター上で、
・インプラントのサイズ
・埋入位置
・埋入方向
・埋入深度
・神経・上顎洞など重要組織との距離
・最終的な補綴物の位置
などを考慮してインプラントのポジションを決定します。
特に重要なのが、「骨がある場所に入れる」だけでなく「最終的な歯の位置から逆算して埋入位置を決める」ことです。

こうしてできあがったマウスピース(サージカルステント)です。サージカルステントには穴が開いていて骨をけずるドリルがぴったりはまるようになっています。この穴にドリルをいれて骨を削ると術前に設計したインプラントのポジションにいくようになっています。
もちろんサージカルステントがあれば簡単にできるわけではありません。
サージカルステントを使用したとしても必ず誤差がなくなるわけではありません。CT撮影時の誤差、データの重ね合わせ、ガイドの製作誤差、口腔内での適合、手術時の動きなど、複数の要因で誤差が生じます。
サージカルステントはあくまで治療をサポートする道具です。
CT画像を正しく読み取り、骨や歯肉、噛み合わせなどを総合的に診断したうえで治療計画を立てる必要があります。
サージカルステントを適切に使用することにより安全で正確で短時間に手術をすることができます。簡単なケースでは30分ほどでインプラントの手術が終わります。
インプラント治療を検討されている方に参考になればと思います!
